結婚式

「ファル、準備できた?」

『あと30っ秒……ホック、がぁ!』

今日はファルと僕の結婚式

誓いをたてる神は居ないし、招くような相手も居ない

二人っきりの、シンプルで神聖な儀式

竜神大吊り橋もいいかなって思ったんだけど、バンジーを楽しむお客さんに迷惑をかくたくないから……ってことで、僕達は東尋坊まで足を伸ばした

「おまたせ………っと、やっぱドレスは慣れないな」

車から降りてきたファルは、身体のラインが綺麗に出るマーメイドドレスと白いヴェールを身に纏っていた

「どう、似合う?」

まるで小さな子供がするみたいに、その場でクルッとターンしてから小首を傾げて……長い髪がふわりと揺れる様が絵になっている

「すっごい……綺麗だよ、ファル」

「真っ直ぐ言われると照れんだけど……アンタって間違いなく女殺しだよね」

「自分自身は殺せないのに?」

二人で顔を見合わせて、同じタイミングで噴き出して

「じゃあ、行こうか?」

差し伸べた手に重ねられる、華奢な指先

確りと握り締めたら、断崖へと続くバージンロードをゆっくりと歩いていく



「……じゃあ」

「うん」

手を取り合って、思い切り地面を蹴って


刹那の浮遊感に、耳が痛くなりそうなくらいの波音



ぐしゃり


身体が潰れる音



僕達を引き剥がそうと、容赦なく襲い掛かる波

酸素の代わりに肺腑の奥底まで入り込んだ海水が、焼き尽くすような痛みを与えてくれる



それでも僕は

此の手を



離さ











「エ~ル~ス~、起きないと襲うよ性的に」

「えっ?!」

「なわけないでしょ……期待した?」

衝撃的な発言に驚いて飛び起きた僕の眼前には、あちこちが破れたドレス姿のファルが座っていた

飛び降りたときの衝撃と、波に揉まれたせいなんだろうけど………はっきりいって、目のやり場に困る

僕だって一応は年頃の健全な男子だし、彼女は僕の妻になったばかりの人

朽ちかけたお社の前で、全裸よりも数倍色っぽい格好の女性が居たら………男としての生理的反応が起きても仕方ない、よね?



「………ファル、あのさ…」

「ん、いいよ」

微笑みながら両手を広げる彼女に、抗うことなんて出来やしない


抱き締めたままで押し倒して、その細い首筋に唇を押し当てる

そのまま歯を立てて皮膚を食い破り、溢れ出る血液を舐めとって

「エルス、擽ったいってば」

「ん…」

返事の代わりに胸元に手を伸ばして、辛うじて残された布地の上から優しく揉んでみる

マシュマロみたいに柔らかいのに、とっても熱くて……いつまでもこうしていたいって思ってたら、ファルの反撃が開始

「え、ちょ、待って!」

「へ~、エルスってば可愛い顔に似合わず凶悪なモノ持ってんだ」

僕の下半身に手を伸ばしてきて、本当に絶妙な力加減とタイミングでモノをしごいて……もしかして経験があるのかな、なんて思いが頭を過ったのは一瞬

「ファル、ダメ……も、ぅ…」

「もう、どうしたのかな?」

そのテクニックに僕は陥落寸前、一方のファルは心底嬉しそうな雰囲気を全身から醸し出している

「………も………無理……ぃ」

このまま脳髄がスパークするんじゃないかって思う寸前に、スッと手が離れていって肩透かし状態

あと少しだったのにって思いと、情けない場所を見せなくて済んだという安堵感がグチャグチャに混ざり合って、思考回路はショート中

「一緒に逝こう、って約束だよね?」

僕の顔を両手で確りとホールドして、いつもと変わらない最高の笑みを浮かべて



これが惚れた弱味、ってヤツなのかな…

身体の位置を少しだけずらして、挿入しやすい体勢へ持っていく

煩いくらい拍動している心臓の音は、僕のものかファルのものか判らないくらいで

「………いい、よね……?」

ゆっくりと腰を進めて、彼女のナカに僕自身が埋没していく


火傷しそうなくらいの熱さと、今までに感じたことのないくらいの柔らかさ……そして微かな抵抗

「……ファル……もしかして…あの」

「うっさい!生殺しにするつもり?!」

ふと思い付いたことを口にしてみたら、顔を真っ赤にして怒って……やっぱり、そうなんだ…

このまま一気に貫いて、滅茶苦茶にしてあげたい……そんな思いを必死に押さえ込んで、浅い部分で擦り上げていく


背中に回された腕にだんだんと力が入ってきて、耳元に聞こえる吐息にも熱が籠ってくるのが判る

「ん、エル…スぅ……」

普段のファルからは考えられないような甘い声に、脳髄の芯が痺れてきて理性の糸が切れそうに

結合部から響く湿った音が、誰も居ない空間に響いて……そろそろ平気、かな

「ファル、ごめんっ!」

変に気を使っても辛いだけだろうから、一思いに奥底まで

息を飲む音と痙攣する身体…落ち着くまではと思って抱き締めながら頭を撫でてあげたら、またキスをされた

「だい、じょぶ……だから、さ……ね?」

弱々しい笑顔と、密着する肌から伝わる体温

それから僕自身を確りと包み込んで離さない、ファルの柔らかな感触

「…ファル……っ!」

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by bestkekkon | 2015-04-07 22:26
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